碧乃さんの冥探偵日誌

あとがき集

依頼その1 / 依頼その2 / 依頼その3 / 依頼その4 / 依頼その5
回顧その1 / 家政夫日誌 / PoP×冥探偵 / 便利屋×冥探偵


依頼その1 『助手は冥探偵』
探偵物…と見せかけて、じつは軽〜いノリのオカルトコメディ。
当初、碧乃さんはオカルト嫌いの怖がりな女の子だったのですが、書いているうちになぜかオカルト大好きっ子になってしまいました。おかげで大変書きやすく動かしやすいキャラクターになったので、かえってよかったのかな、と。
肝心の犯人はバレバレです。でも最初に断言しておくと、このシリーズは犯人探しがメインではありません。(どきっぱり) 推理・トリック等を期待されると、えらい勢いで肩透かしをくらうことと思われます。メインはあくまでオカルトですので、結末までの過程(碧乃さんの暴走っぷりとか)を楽しんでいただければ幸いであります…。
そしてもうひとつ。作者には霊感の「れ」の字もないのであしからず。
(2004-12-12)


依頼その2 『都市研会長、如月なる子です!』
「碧乃さんの後輩」という存在を出すために書いた話となってしまいました。
碧乃さん以上の暴走キャラ、なる子ちゃん。当初、五話くらいで終わるつもりだったのですが、彼女の暴走は書きだすと止まりません。とんだ暴れ馬です。
その5で碧乃さんが言っていた心霊写真の件(赤に近いほど怒りを表している)は、確かどこかで聞いた覚えがあったんですよ。白い光は良い霊だとか。違ったかな…。
今回出てきたいろいろな名前(白雪・染井・吉野・陽光)は、すべて桜の名前です。誠明高校は安倍晴明からつけました。見事に当ててくださったかたがいてびっくり!
書きはじめた頃はまだ寒いくらいだったのに、書き終わった頃にはすっかり桜も散ってしまいました。
(2005-04-18)


依頼その3 『先生の依頼』
先生の秘密に迫る! もとい、高橋一族の実態。今回は舞台が病院なので、その設定を生かした話にしようと頑張ってみた、つもり。
高橋家の人たちは、全員植物の名前で統一してみました。でも気づけば碧乃さんも「芹」川だし、石蕗さんも花の名前だし…意図せずそうなってしまったようです。なる子ちゃんだけ仲間はずれだ。
で、思った以上に反響の大きかった先生の台詞。私自身、先生キャラ違! と思ってしまいました。この回から恋愛色が強くなってきたような、そうでもないような。でもとうぶんこのふたりに大きな進展はないでしょう。たぶん。
でもって、忘れちゃいけないのがオカルトしりとり。この人たちじゃなきゃできない遊びだ…。マニアックな単語もだいぶ混ざっています。
今回は今まで一番書いていて楽しい話でした。楽しんでいただけたら幸いです。
(2005-06-25)


依頼その4 『石蕗さんと一緒』
やっと回ってきた石蕗さんの回。今まで出番がなかったぶん、活躍させてあげよう! と意気込んでいたのですが、終わってみると…うーん、やっぱり主役は碧乃さんだ。でもそれなりに目立たせることができたかなあと。ちなみに石蕗さんの言っていた先祖うんぬんは、本当かもしれないし、嘘かもしれません。石蕗流ジョークという説が濃厚。
大学にいる碧乃さんも初めて書きました。いつ学校行ってるんだってくらい事務所に入りびたってますからねえ。たぶん暇さえあれば出入りしてるんだと思います。
それから碧乃さんの友人、美羽と沙也香。生霊になるっていうのは大袈裟かもしれないけど、沙也香みたいな思いは誰にでもあるんじゃないかなあと思います。正反対なんだけど、両方とも本心。人間関係は難しいです。
というわけで、恋愛より友情、なお話でした。
(2005-08-29)


依頼その5 『中栖村神隠し事件』
今回はエセ二時間サスペンスドラマ。前回、先生の出番がほとんどなかったので、今回は存分に活躍していただ…くつもりが、「ヘタレ三十代」の呼び名が確固たるものになってしまった回でした。へばるわ恥らうわ登場遅いわ。今回のヒーローは数珠です。間違いありません。
ちなみに三鷹さんですが、彼は婿養子で、三年前までは朱鳥様への信仰心が薄かった。息子とまったく同じ妻の死を目にして、神主にあるまじき自分への朱鳥様の怒りだと思いこむ。そして怒りを鎮めるため、今回の事件を起こした…という裏設定があったりします。愛妻家だったため、妻の死によって自我を失ってしまった。だからといって、罪が軽くなることはないのですが。
探偵物といえば警察。そんなわけで、佐伯さんをようやく登場させることができました。先生の友人です。ちゃんといるんですよ友人。きっとまた登場の機会があると思われます。ついでに桜子さんの職業も明らかになりました。碧乃さんと先生の関係も一歩前進? したようなしないような。
最後に。今回出てきた固有名詞は、すべて鳥に関連したものからつけました。「三鷹」っていう名字は実際にはないはずなんだけど…もしいらっしゃいましたら、全国の三鷹さん、すみませんでした。(平謝り)
(2006-07-10)


回顧その1 『彼女が来た日』
過去編を先生視点でお送りしました。石蕗さんの一人称よりは書きやすかったものの…やりにくかった。先生の性格上、おとなしめに控えめに書かなければならないので、いろいろ弾けきれなくてもどかしかったです。
完結までにえっらい時間がかかったことは、日記でさんざん言い訳したからいいとして。
碧乃さんと先生が初めて出会った話でした。やはり馴れ初め話(語弊あり)は必須だよね! 碧乃さんの家族についてもやっと書けました。高橋家はしょっちゅう出てくるんですけど、芹川家は今までまったく登場しなかったので。出てきてみれば、高橋家とはまた違った感じににぎやかな家族になりました…。当初、美登利さんも朱里さんのようにおっとりした性格だったことは内緒です。なんでこうなったんだろ?
じつはあのぬいぐるみがオカルトにはまるきっかけだったり、お父さんのあの言葉でマナーを守れない人が嫌いになったり、なにげに碧乃さんのルーツがいろいろ詰まったお話でした。回顧その2(たぶん碧乃さんがバイト希望で訪れる日)については……「それはまた、別の機会に」。
(2007-09-11)


十万打記念企画 『石蕗さんの家政夫日誌』
一週間、曜日に合わせて毎日更新しました。頑張った自分…!
石蕗さん視点です。なるべく熟語で、端的に、擬音を使わず、というしばりを付けたためか、非常に書きにくかったです。苦労したぶん、石蕗さんっぽさが出ているとよいのですが。しかし今さらですが、彼はとにかくしゃべりませんね。心の中ではいろいろ考えているようですが、その内のほとんどは口に出しません。たとえ一人称でも、彼は傍観者のポジションなんだなあと、改めて実感したしだいです。
記念小説なので、現段階での準レギュラー総出演。佐伯さんの上司があの人という設定がようやく出せて満足です。そうです、あの眼鏡です。ロリコンなどと言われていますが、あなたのご友人にもっと年の差がある人たちがいますよー。(眼鏡と女子高生→十歳差、ヘタレと助手→十二歳差)
そして今回のMVPはキャロラインちゃんでしょう、間違いなく。
(2007-01-27)


PoP×冥探偵日誌 『九重区七不思議その48・エリア91の怪』
桃月さんよりいただいたコラボ小説のお礼であります。
今回もまた長くなってしまいました…。とことん短編の書けないやつです。その上、『便利屋』とのコラボ以上に別人と成り果てました。キャラ捏造もはなはだしい。桃月さん、『PoP』読者のみなさま、本当に申し訳ありません…!
タイトルを最後まで『カラオケでGO!』と悩んだこの話ですが、ええ、メインはもちろんカラオケです。幽霊退治? そんなのおまけだ! 各キャラ…特にPoP組の選曲については完全に私のイメージです。具体的な曲名は出していませんが、あんな感じの曲を歌うんじゃないかなーと想像しながら書きました。ですから、広塚くんがカラオケ苦手というのは公式設定ではありません。私の妄想です。ほんとは大好きかもしれないのに…申し訳ない。アーディスについてはもっと申し訳ない…。歌うわけねーよ童謡とか合唱曲とか! そもそもカラオケなんてしねーよ!!
やはり一度に五人+幽霊ふたりを動かすには力量不足だと実感しました。ついつい会話に走りがちです。おまけにキャラを生かしきれていない…。反省点だらけです。あとギャグがすべってる。
今回、保護者同伴とはいえ、中高生四人が深夜まで在店できたのは、バイトしているなる子ちゃんの友人がはからってくれたおかげです。はいまた法律違反ー。その友人も労働基準法に違反しているのでは? と思いきや、なる子ちゃんは「友人」と言っただけで、同い年とは言っていません。きっとハタチ過ぎた年上のお友達なんでしょう。こじつけバンザイ!
本家『PoP Loving YOU!』、桃月ユイさんのサイトはこちらです。本物の彼らにぜひぜひお会いしてください。
(2008-05-12)


便利屋×冥探偵日誌 『203号室デ逢イマショウ』
柊さんよりいただいたコラボ小説のお礼、そして初めて書いたコラボ小説であります。
人様のキャラを書かせていただくのは緊張しますね…。果てしなく別人になってしまい、柊さんをはじめ、『便利屋』読者のみなさまには本当に申し訳ありません。この場を借りてお詫びをおおお…! ですが、社長もミッキーも、書いていてとても楽しかったです。特に会話が! おかげさまで調子こいて際限なく書いてるうちに、七十枚を超える長さとなってしまいました。当初は短編を書くつもりだったと、いったい誰が信じてくれることでしょう…。
主役はわりと社長です。なぜならとっても動かしやすかったから。(動かしやすいように勝手にキャラをいじくったともいう) それでも一応、全キャラに見せ場を作ったつもりです。社長は全編を通してですが、でもやっぱり「逝ってらっしゃい」付近。ミッキーはモッフルと肩揉み。アオッチは揉み返しとオチ。高橋サンは階段と鍵(そこ?)。ブッキーはしびびびっ。それにしてもブッキー…この名で彼を呼ぶことができるのは社長さんだけでしょう。
今回、あまり敬語を使っていないせいか、碧乃さんが妙に乱暴な子になってしまった気がします。男友達相手でも、ふだんはここまで強気じゃないと思うんだけどな…。きっとスケベなやからに厳しいのです。
それから先生の愛車が明らかになりました。シルバーのルポGTI。ちっこいです。三十代の男性が乗る車じゃないような気がします。すんません私の趣味でした。おめめがまんまるでかわいいんだよう!
そんなわけで、本家『便利屋』、柊真平さんのサイトはこちらです。お口直しにぜひぜひ。
(2008-04-28)


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